某所の共用サーバを構築するために色々な仮想化ソフトウェアを試してみた。その過程で気づいたことや、主観による比較をメモしておく。
条件
今回の条件は以下のとおり
- 64bit OS (ホストのメモリが 8GB なので)
- ホスト OS はできれば Linux 系
- ゲスト OS は CentOS、Fedora、Debian など (サーバ仮想化)
- できればゲストに XP を入れて、デスクトップマシンとして使いたい (デスクトップ仮想化)
- USB 機器に対応 (Web カメラなど)
- ゲストの移動が楽 (サーバ機のメンテナンス時など)
- ユーザごとに権限を設定可能
- できれば Web によるコンパネ搭載
まとめ
Xen
サーバ仮想化が目的なら最適か。
【長所】
- 複数ユーザで管理できそう?
【短所】
- ホスト、ゲストともに対応 OS が少ない
- 専用のカーネルが必要
- ゲストの移動が面倒
- Web インターフェイス (karesansui) が貧弱
- USB 機器の使用が困難
Sun VirtualBox
個人利用や教育目的なら無料で使える、高機能なデスクトップ仮想化ソフト。サーバ用途に使うのは特異か。
【長所】
- ホスト、ゲストともに対応 OS が幅広い
- コマンドラインの機能が豊富
- USB 機器に対応
- headless モードで起動すればバックグラウンドで実行可
- ゲストの移動が比較的簡単
【短所】
NAT 接続にした場合、ホストからゲストにアクセスできない→ ホストオンリーアダプタを併用すれば良い- Linux 上では Web インターフェイス (vboxweb) がまともに動かない
- Linux 上では複数ユーザがブリッジ接続できない
VMware ESXi
ハイパーバイザ型の仮想化。
【長所】
- ゲストの対応 OS が幅広い
- ホストが余計なリソースを食わない (気がする)
【短所】
- ゲストの移動が面倒
- ゲスト間の通信が不安定な気がする
- クライアントに管理ソフトのインストールが必要
VMware Player
試してないけど、これを使うくらいなら VirtualBox で良いと思う。それとゲスト OS でサーバを運用するのはライセンス的にまずかった気がする。
VMware Server
CentOS 5.5 上では Web Access がまともに動かない。この問題については対処法を見つけたが、それでも何故かコンソールが使用できない。そして二度と起動しなくなった。
……ということで、まだどれにするか決めかねている。
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